ダイレクトレスポンス

ダイレクトレスポンスマーケティングについての話

ドア・イン・ザ・フェイス

初めに、絶対に断られるような頼みごとをしておき、その後、それよりも小さな頼み事をするという手法を「ドア・インザ・フェイス」といって、これは、わざと高額な商品を勧めておいて、その下のランクの商品を買ってもらうという手法なのですが、だからといってこの方法を使えば、希望のものを買ってくれるのかというと注意が必要です。

ドア
ドア
というのも、この方法は、うまく購入してもらったとしても相手が気分よく購入したかどうかというのは別問題なのです。

この方法について、ある学者が少年院のボランティアを募集するという実験をしたようで、まず小さな頼みとして「子供たちの動物園の付き添いをしてほしい」というものがあって、いきなりこの頼みをした時には、32%しか頼みを聞いてくれなかったのだそうです。

しかし、この頼みの前に「少年院で2年間ボランティアカウンセラーとして働いてみませんか?」という頼みをしたところ、この頼みは断られたのですが、その後、さきほどの小さい頼み「子供たちの動物園の付き添いをしてほしい」とお願いしたところ、56%もの人が頼みを聞いてくれたのだそうです。

これ、大きな差ですよね。

これは、最初に断ったことに対して少し申し訳ない気持ちが芽生えており、「動物園の付き添い」という程度の頼みならきいてもいいかという心理が働くのだそうです。

とはいえ、この手法は、あまり気持ちのいいものではありませんよね。 なんとなく、相手を騙しているみたいで、少し気持ち悪い気になったりもします。